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2016年2月 3日 (水)

指定国立大学を成功させるためにはどんな制度設計が必要か?(2)

個々の規制緩和を論じる前に、そもそも指定されるとなぜ規制緩和されるのか、ロジックが明確にされなければならない。国立大学の中で、指定される大学は限られるので、指定されないとなぜ出資や資産運用の制約を課しておく必要があるのか、説明がなされなければならない。特に、上記のように、規制緩和の内容がほとんど枝葉末節に止まるならば、なおさらである。世界と競争する水準でなければ、なぜ土地の貸し付けができないのだろうか?なぜ投資信託で運用できないのだろうか?目的と手段が噛み合っていないのではないか?これらの点は、改正法案の根幹に関わるので、内閣法制局でも十分に詰めているだろうが、私の頭では説得的なロジックは考えつかない。ここで躓けば、法案にならない。

 

次に、個別の規制緩和策に関して論じたい。第1に、出資に関しては、最も効果のありそうな、保有している土地の特定目的会社への出資を可能とすべきである。土地を賃貸するよりも、企業と組んで不動産事業を展開する方が、よほど利益が見込める。当然、文科省も理解しているはずだが、そうした自由を与えられないと判断しているのは、なぜだろうか?自己収入を増やせと言うならば、この程度の自由度を与えなければ、成果が上がらない。

 

2に、寄付金などの自己財源の運用において、株式の所有を真正面から認めるべきである。大学発ベンチャーへの投資、株式による寄付受け入れは、何が問題なのだろうか?リスクを取らなければ、資金は増えない。例えば、国立大学法人から資金を特定のファンドに集約して一括運用してもらうことで、リスクを分散しながら、利益を共有するというようなアイデアもあろう。いきなり公金にまで広げる必要はないが、自己財源ならばなにも躊躇することはなく、すぐに始めたらよい。この点は、本来、指定国立大学に限定する必要はないだろう。法改正のネタが乏しいからと言って小出しにせずに、国立大学法人全体に規制緩和すべきであるが、一挙に進める不安が拭えないと考えるならば、少なくとも指定国立大学には、解禁したらよい。

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