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2016年3月 3日 (木)

国立大学法人法改正案は何の役に立つのか?(2)

2に、「指定」の効果については、極めて限定的である。これで、指定を申請する法人がどれくらい出てくるのか疑問に思うほどである。中期目標に関して世界的な外国大学の状況を踏まえるなどという規定は無用である。東京大学、京都大学などが、世界の趨勢を視野に入れずに中期目標を策定しているわけがない。また、評価委員会委員に外国人を入れることができるとする点は、何を期待しているのかよく分からない。使用言語を英語にするのだろうか?国立大学法人制度を熟知している外国人がいるとすれば、長年にわたって日本に在住している大学関係者しかないだろう。そういう人間が入ると評価がどう変わるというのだろう。さらに、卓越した役職員の報酬に関して特別扱いする点は、従来から国立大学法人では行われており、何も新規性はない。結局、意味ある効果として残るのは、研究成果の活用促進のための出資対象拡大のみである。しかし、東京大学、京都大学、東北大学、大阪大学は、国からの出資金をもとに大学発イノベーションへの投資システムを既に構築しており、これらの大学法人にとっては、指定を受けなければならない差し迫った事情はない。しかも、指定法人になっても、出資の可否に関しては個別に認可が必要であり、法人の判断で出資を決められないため、ビジネスのスピードに対応するのは、ほとんど不可能ではないか?

 

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