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2016年3月 3日 (木)

国立大学法人法改正案は何の役に立つのか?(1)

指定国立大学法人制度を含む「国立大学法人法の一部を改正する法律案」が、国会に提出されたが、現場の視点からは、何の役に立つのか誠にわかりにくい。目的が、世界最高水準の教育研究活動の展開、法人の財政基盤の強化だというのだが、そのための手段は、極めて小粒である。この手段で、目的がどの程度実現できると考えているのだろうか?法案作業に従事した人間たちも説明に窮するのではなかろうか?法案は今夏までに可決成立するだろうが、これで国立大学法人がどう良くなるものでもない。疑問点を簡潔に述べておきたい。

 

1に、国立大学法人は広義の独立行政法人(非特定)の一種と説明されてきたが、今回の改正では、「指定」「認可」「認定」がキーワードになっている。独立行政法人制度は、所管省庁の監督権限を絞る一方、法人の長に広い裁量権を与えて、効率的に中期目標・計画を実施させようという思想に基づいている。この点が、それ以前の特殊法人との大きな相違である。今回の改正では、先祖返りのように、法人の個別の行為に対して所管省庁の権限を及ぼす形式になっており、独立行政法人制度の原理からかなり逸脱している。改正内容は、至って微温的であるが、法人制度の変質という意味では、根源的な内容を含むとも言える。

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